いよいよ本丸に攻め入ります!
私にとって一番心地よくないと感じていたのは、足元の寒さです。
このプロジェクトを始める前に、ホットカーペットを敷いたり、エアコンの風向きを下向きにしたり、、と色々試しましたが、足元のスースーする不快感はなくなりませんでした。
改善プロジェクトを立ち上げて、落ち着いてちゃんと観察してみると、その寒さのもとは窓で冷やされた冷気が元であることがわかりました。
事務所の窓は東向きで、1枚ガラス。日中は直射日光がほとんど入りません。また、窓の隙間から隙間風として冷気も入ってきているようです。机の脇にある窓からの冷気が、足元にある本棚の隙間から机の下に吹き出し、玄関方向に向かって流れる、、という現状でした。
本棚の隙間をふさぎ、玄関にカーテンを吊るした後は、一番の原因である窓に工夫をして、外の寒さを防ぎます。
カーテンを吊るす、パネルを張る、、など色々考えられますが、机の脇にある腰窓は、少しでも自然の光を取り込めるようにしておきたい箇所です。また、窓も開け閉めする必要があります。
そこで巨大なプチプチのあるシートをガラス面だけに水張りしました。
断熱材の代表的な素材は、密閉された空気です。プチプチの中の密閉された空気が、外冷たさを伝えにくくする、、というわけです。
シートを張った直後から大寒波が到来し、劇的な改善効果は感じられていません。 (もちろん、何もしていないよりは良くなっていますが、、、。)
ガラスだけでなく、枠のアルミも冷たさを伝える部材です。また、ガラス表面にだけシートを張っていますので、窓全体からの隙間からの冷気は防げていないことが原因かもしれません。
一方、机の後ろ側や仕事場所から見えない窓ガラスは、足元までの大きな窓で、仕事中はほとんど直射日光が入りません。そこでこの2か所は、外が見えなくてもいい場所として決めました。
その代わり、ちゃんと寒さを防ぐための工夫をすることにして、 材料としては、ホットカーペットの下に敷く銀マットを選択しました。
安くて(800円也)、大きさが1畳、2畳サイズと、窓ガラスのサイズと近いので扱いやすそうだからです。
このシートをアルミの枠の上から窓全面に張り、その上から家にあった布をカーテンとしてかけました。
銀ピカの面は、光だけでなく熱も反射します!?
熱の伝わり方には空気を介して伝わる、触って伝わるだけでなく、表面温度に応じて発する放射という光のように伝わる熱もあります。
ぴかぴかの面を室内に向ければ、室内の暖かい放射を室内側に反射して保温します。
外側に向ければ、窓ガラスからの冷たい放射を室外側に反射して、冷たさを遮断します。 どちらに向けるかは、人それぞれの選択できます。
私は、外から見て窓ガラスが銀ピカなのは、景観上よくないと考えて、室内側を銀ピカ面にしました。
太陽の光は全く入らなくなりますが、これは確実に暖かくなります。
でも2者択一とは残念なことですね。
日本の多くの建物は、窓は暑さや寒さを室内に導く場所になっています。
そして、不快な室内環境を、エアコンなどの暖冷房設備でなんとかしようと、むりしている場合が多く、心地よさの対極にあるような環境だと思います。
窓から自然の光を取り入れる、外の寒さを防ぐ、屋内の暖かさを逃がさないといった工夫を施すことは、 建物を作るときには、ぜひ大事にしたいことですね。