築35年以上のコンクリート造住宅の改修プロジェクトに関わっています。
現オーナーさんは2代目で、手に入れられたときに大々的に内装を改修をしています。
その後10年ほどが経ち、今回は前回の改修時に手がつけられなかった外装の補修・修繕をしつつ、建物の熱性能をデザインして、省エネルギーでここちよい環境をつくることになりました。
この建物ができてから35年以上。
住まい手の生活スタイルや断熱性能は、建設当時と大きく異なります。
だからといって建て替えを選択すれば、
この家はコンクリートの大きなゴミになってしまいます。
一方、その時の状況に応じて間取りを変更し、老朽化した部分に手当てをすることで、
もっと永く使うことができます。
今回の改修プロジェクトとしては、
コンクリート造の建物の外壁を、老朽化対策を兼ねて外断熱を施します。
外壁を外側から断熱材で覆うことで、雨・風や温度変化の影響が小さくなり、コンクリートに対するストレス(?)が少なくなり、建物がさらに長持ちするようになります。
またこの住宅では放射冷暖房システムが導入されていますので、
外断熱をすることで既存のコンクリートに暖かさや冷たさを蓄えることができるようになります。
放射暖冷房パネルからの暖かさ・冷たさをコンクリートが受け止め、壁・床・天井など部屋全体が同じ表面温度になります。
それによって、これまで体験したことのないような穏やかな暖かさ・涼しさに包まれた熱環境が、以前と比べて少ないエネルギー使用量で実現できます。
このプロジェクトには、インテリアデザイナーさんも参加しています。熱環境がよくなるだけでなく、見た目も美しく、五感で感動できる建物を目指しています。
8月から着工しています。
また追ってご紹介していきたいと思います。